プロが教える【ちょっと得するダイバー豆知識 ①-1】耳抜きのコツと練習グッズ

前回の内容【どれくらい潜ったら上手くなるの??】はこちらからどうぞ

耳抜きのコツ - 前編

以前、耳抜きについてお話ししましたが、まだ読まれていない方は先にそちらを読んでからこちらの内容をご覧頂けたらと思います。
 → → 【ダイバーになろう ⑤】耳抜きとは はこちらをクリック ← ←
 
ダイビング耳抜き
 
今回はこれからダイビングを始めようとされている方だけでなく、実は既にダイバーになった方でも意外と多い「耳抜きに関するストレスや不安」について、「耳抜きのコツ」としていくつか紹介をしたいと思います。
そしてなかなか耳抜きが上手くできない、感覚がつかめないという方に向けての「耳抜き練習グッズ」も後半にいくつか紹介します。これらを計4回に分けて紹介していきますね。
 
さて、耳抜きの仕方ですが、「バルサルバ法」「トゥインビー法」「フレンツェル法」等が代表的なものとしてはあります。
まず、その特徴(耳抜きの仕方)について紹介したいと思います。
 
バルサルバ法:一番オーソドックス(?)な方法。鼻をつまんだ状態で鼻をかむような感じに息む方法です。鼻をつまんで「フンッ!」と息むのですが、強すぎるとだめですよ。
 
トゥインビー法:鼻をつまんだ状態で唾を飲み込む方法。ただ、ダイビング中は唾が出にくいので水中では使用しにくいですが、潜る前の水面で有効な方法です。
 
フレンツェル法:少し分かりにくいかもしれませんが、鼻をつまんだ状態で、舌の根元の方を上あごの方へ持ち上げるようにする方法です。
 
これら3つの方法に共通する「鼻をつまむ」という行為ですが、「陸上では耳抜きができる・できているのに、水中ではできない」という方は、上手く自分の鼻をつまむことが出来ていない可能性があります。
どうしてかと言いますと、まずダイビングのマスクは「鼻」の形にジャストフィットではありませんよね?周囲に余分な空洞があると思います。
 
ダイビングマスク フード
 
そして、一般的に「鼻をつまんでください」というと、顔の前方や前方斜め下くらいから手を鼻の方に持っていき、鼻をつまむと思います。
そうした時、陸上では問題なく鼻をつまむ(鼻の孔をふさぐ)事が出来ていたとしても、ダイビングのマスクを装着した状態では、マスクに空洞部分がある事で、人によってはマスクのノーズポケットの途中で鼻をつまんでしまい、結果、鼻をつまみきれていない(鼻の孔をふさぎきれていない)場合があるのです。
 
では、どうすればよいのか、どうすればマスクをつけた状態で上手く鼻をつまむことができるのか。
それは、マスクの下側から鼻をつまむのです。
両手の人差し指を使ってノーズポケットを両側から挟むようにする方法もありますが、ダイビングで一番最初にやってくる耳抜きのタイミングである潜降時には、ボートダイビングでは潜降ロープを持ちながら降りていくと思いますので、両手を自由に使う事はなかなかできません。
そう考えると、前者の方がベターでしょう。
 
ただ、マスクをつけた状態で鼻をつまむことができているかどうかを、いざ、本番のダイビング時、水中で・・・となると特に耳抜きが苦手な人にとっては分かりにくいです。
ですので、まず、陸上(自宅)でマスクをつけて鼻を確実につまむ練習をし、感覚を掴みましょう。
耳抜き自体が問題ない方については、陸上でマスクをつけた状態で耳抜きの練習をするとより効果的です。
 
この続きは【耳抜きのコツ - 後編】へどうぞ。
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑪】どれくらい潜ったら上手くなるの?

前回の内容【ダイブコンピュータは必要?】はこちらからどうぞ

どれくらい潜ったら上手くなるの?

この質問、意外と多くいただきます。
そして、浮力コントロールがなかなか上手くいかないのですが、あと何回くらい潜ったらできるようになれますかね?という質問も。
しかし、具体的に「●回潜ったらできます、上手くなります」と言い切る事はできません。
 
中性浮力
 
実際、経験ダイブ本数が50本の方が3名おられたとして、1名の方はダイビング歴1年間で50本、2人目の方はダイビング歴10年で、1年間に5本潜るだけという方。3人目の方はダイビング歴5年ですが、OWを取得した初年度に50本潜り、そこから4年間潜っていないという方。
この方々を経験本数50本のダイバーとして、ダイバーのレベルが同じとひとくくりにできるのか?
 
皆さんがお考えいただいても同じ答えだとは思いますが、もちろん「ひとくくりにできませんし、レベルも違います」。
これはダイバーレベルに限ったものではなく、浮力コントロールやコンパスナビゲーション、水中写真等様々な内容についても同じ事が言えます。
ですので、ここでは、出来る限り最短で上手くなる方法を紹介したいと思います。
 
<目次> ※目次から気になる内容へジャンプができます
 ・実は勉強と同じ!?
 ・ダイビングの「上手い」というレベル
 ・ライセンス取得コース修了後の実際のレベル
 ・ダイビング上達の最短距離
 ・ダイビングが上手くなるために必要なこと
 ・ダイビングってやっぱり難しいの?

 

実は勉強と同じ!?

「どれくらい潜ったら上手くなるのか?」この答えは「1日何時間勉強したら賢くなるのか?」と同じような答えになります。
 
よく「1日何時間勉強したら賢くなるのですか?」というような内容の話を日常の会話やTVなどで見聞きしたことはあると思います。
そしてこの質問に対して、よく言われる答えが、「時間ではなく勉強の仕方だ」「●時間勉強して賢くなるなら誰もがそうやっている」というものです。
もちろん、長時間勉強することでテストの点数が上がる方もおられますが、正直それでは効率が悪いですよね。
そして勉強ができる人に限って、そこまで時間をかけて勉強をしていないということも言われます。いわゆる、効率が良いのです。
 
この「効率」 = 「勉強法」が、一番差の出る部分なのです。
勉強は本来、学校で皆さん同じことを教わるので、理解度は別としてその時点での基本知識はほぼ同じです。
差が出てくるのはそのあとです。
日々の宿題をきちんとやっているか、復習をして習熟度を高めているか、(塾や自宅などで)応用問題をしているかなどです。
(もちろん、学校での授業の聞き方や要点のとらえ方によっても差はでてくるのですが・・・)
そういった学校の授業以外で行う「勉強法」については、朝と夜なら朝の方が良いという事や、同じ科目を長時間続けて行うより、一定時間ごとに科目を切り替える方が脳科学的にも勉強効率が良い、というようなものがいくつかあります。
これらを継続していくことが、成績UP = 賢くなるための近道になります。
 
1. 学校で様々なことを学ぶ
2. 復習を繰り返すことで習熟度を高め、自分の中に落とし込む
3. 進学先(小 → 中 → 高)で上の1と2を繰り返す
4. 社会に出た時に今まで学んだことを活用する
 
というような感じですね。

これらが、ダイビングにも当てはまるのです。
 

ダイビングの「上手い」というレベル

ダイビングと聞いて誰もがイメージする、「水の中を優雅に・自由に泳ぐ」ということ。
口では簡単に言え、頭でも簡単にイメージできるのですが、これがなかなか思い通りにはできません。
 
PADI中性浮力コース
 
ご存知の方も多いとは思いますが、教材にも載っている通り、スキューバダイビングは「器材中心型スポーツ」と言われています。
器材 = 道具を使うスポーツは多々ありますが、それらをプロまではいかなくとも、「上手い」と言えるレベルまで、数回・数日しただけで到達できるスポーツはありませんよね。
ゴルフで例えてみても、TVで見るような選手のフォームをイメージしてクラブを振るものの、最初はボールに当てる事すら難しいでしょう。
まして、クラブをボールの芯に当てて思い通りの方向へ安定して何度も飛ばす事は数回、数日ではできません。
 
これはダイビングも例外ではありませんし、先に述べた「水の中を優雅に・自由に泳ぐ」ことは、いわゆる「上手い」部類に属します。
 
そして、ダイビングは陸上ではなく「水の中」で行います。
水の中は陸上と比べ、ただでさえ動きにくく、自分の姿勢もどうなっているのかがわかりにくいです。
自分がどこにいるのか・どこから音が鳴っているのか等の方向感覚や距離感も同様に分かりにくいです。
その上、沢山の器材を身に着けます。
そしてそれらの器材を上記のような不自由な水の中で思い通りに操作しなければならないのです。

そう考えると、ダイビングで言う「上手い」レベルに達するのが簡単ではないという事がお分かり頂けると思います。
 

ライセンス取得コース修了後の実際のレベル

一般的に言われるライセンス取得コース=オープンウォーターダイバーCカード取得コースですが、このコースの実技は、世界最大のダイビング指導団体PADIでは5回です。
 
PADIオープンウォーターコース
 
オープンウォーターダイバーの認定を受けると、現地のサービスを通じれば世界中の自分が海洋実習をしたところと同じような海で潜ることができます。
そこで勘違いしてほしくないのが、あくまで「同じような海で潜ることができるだけ」ということです。
自分のレベルに合っていない海に潜ることだけはできたとしても、そこに安全は約束されていないのです。
そしてもちろん、そんなレベルに合わない海に潜ったとしても楽しいわけがありません。
 
あなたは、たった5回の実習(水中)で沢山の器材を使いこなし、それらを思い通りに使いこなし、イメージ通りに泳いだり浮いたり沈んだり止まったりすることをマスターできると思いますか?
もしあなたがオリンピックに出ることが出来るような競泳の選手で、普段から素潜りもしていて、体験ダイビングも複数回こなしているのでしたら、この5回の実習で「水中を優雅に・自由に泳ぐ」ことだけなら、可能かもしれません。
ですが、それ以外の一般の人にとって、それは正直、無理です。
更に言うなら「水中を優雅に・自由に泳ぐ」ことができたとしても、単にそれができるだけなのです。
万が一のトラブルや、一緒に潜っているバディ、メンバーの事を考えると、先にも述べました通り「安全は約束されてはいない」のです。
 
PADIダイビング
 
その上、海の中はプールの様にいつも透き通っていて、波も全く立たない、流れが全くないというところはありません。
ですので、一度できたからと言っても環境が変われば外的ストレスからできなくなる事もあるので、しっかり経験を重ね、安全面も含めてしっかり理解し、着実にマスターしていく必要があるのです。

ダイビングは一人の身勝手が周囲のダイバーをも危険にさらしてしまうという事を忘れないでください。
 

ダイビング上達の最短距離

先の勉強の例に合わせて表現しますと
 
1. ダイビングスクールで正しい(オープンウォーター)講習を受ける
2. 学んだスキルをツアーなどで実践し、自分のものにしていく
3. 継続教育を受け、ツアーで実践。できるだけ間隔をあけず2と3を繰り返す。
4. 一人前のダイバーに。水の中を優雅に・自由に泳ぐこともできるようになり、安全も約束される
 
という感じになります。
 
PADIライセンス取得学科
 
ダイビングで特に重要なことは、正しい講習を受けた上で実践を繰り返すという事です。
特にオープンウォーターコース以降の内容について、我流でやろうとしたり、プロではないダイバーからの助言に従ってしまうと、間違った覚え方や変な癖がついてしまい、上手くなるまで遠回りになってしまいます。
最悪、上手くならないということもあり得ます。
変な癖がついてしまっては、あとから正しい講習を受けたとしても、習得までは通常以上に時間がかかると思ってください。

小さい頃からの癖を大人になってから直そうとする大変さを思い浮かべていただけるとご理解いただけると思います。
 

ダイビングが上手くなるために必要なこと

これまでの内容を含め、上手く潜れるようになるために必要なことは
 
① 正しい知識・技術をしっかり学ぶこと
② 得た知識・技術をコンスタントに実践する場(ツアー)がある事
③ それらを応用する場(海)・ツアーの行先が複数ある事
 
です。
これらはどれか1つが欠けてもいけません。あえて1つ付け加えるなら自分の体に合った器材でしょうが、それはここでは省きます。
 
例えば「浮力コントロールをマスターしたい!」としましょう。
 
PADI中性浮力
 
浮力コントロールをマスターする為の手段を、上の①~③にあてはめますと
① オープンウォーターコース認定以降、早い段階でPADIの講習の中にある、中性浮力のスペシャルティ(PPB)コースを受講する。
② (プールで練習をしたりして)海で実践を繰り返す。
③ 色んな海・ダイビングポイントで応用。
です。それぞれを詳しく説明しますと、
 
① (※先に断っておきますが、これはコースの宣伝ではありません。)
  浮力コントロールをマスターすることは、ダイバーにとって必須のスキルと言っても過言ではありません。
  このような大切な内容を我流でやってしまったり、「潜れたらOK」のようになってしまってはいけません。
 
  「中性浮力が取れる」=「ホバリング(中層でピタッと止まること)ができる」ようなイメージをされる方は多いと思います。
  もちろん、ホバリングができることは、理想とする達成条件の1つでもあります。
  まずホバリングを含めた、多くの浮力コントロールに関係する事(潜降・浮上時の速度コントロールや、砂などを巻き上げないためのフィンワーク、BCDやその他器材の使い方、他多数)をウエットスーツ時・ドライスーツ時両方でできるようになる必要があります。
  その上で、安全を考慮し、場面場面でそれらを使い分ける事ができて初めて浮力コントロールをマスターしたと言えるのです。
  決してビギナーダイバーの前で格好をつけようとして、うねり・流れのある状況の中、ロープを持たずにフリー浮上して、コンピュータをピーピーならすようなことはあってはなりません。
 
PPBコース
 
② これはプールだけでは不十分です。ノリス神戸舞子店にもプールがあるのですが、プールでできたとしても、実際の海でできるという事ではありません。
  たまに「自社プールがあるので練習し放題!」と謳っているところもあるようですが、そこに記述されているようにあくまで「練習」です。
  プールだけでできても意味がありません。実際に潜るのは海(たまに湖や川)です。ウエイト量も違って来ますし、天候や海況等の外的要因からくるストレスで、プールでできたことが海では上手くできない。これはよくあることなのです。
  もちろん、全くプールで練習せずに海に行くよりは、プールで練習をしておいた方がいいでしょう。
  ただ、いつまでたってもプールで・・・という考えは捨て、ある程度できたら海で実践をし、そこで新たな課題が出たのなら、それに対してプールなどで再度練習をするようにしたらいいですよ。
  そしてコツをつかむまではできるだけ潜りに行く頻度を上げ、感覚を掴んでしまいましょう。
 
③ 「ダイビングショップを選ぶコツ」の話でも出ましたが、ツアーとして潜りに行っている回数自体が少なく、行先が数か所しかないダイビングスクールがよくあります。
  ( ダイビングショップを選ぶコツ へはこちら→ 前編 / 後編 )
 
  行き慣れた海で浮力コントロールがバッチリできたのなら、違う海・違うポイントでも浮力コントロールできるか実践していきましょう。
  ビーチダイビングではできるがボートダイビングではどうか、水底付近ではできるが中層ではどうか、底が見える状態ではできるがドロップオフの様に底が見えない場合はどうか、流れが無い状態ではできるが流れのある海ではどうか、ということですね。
 
ダイビング浮上
 
  そして、ウエットスーツではできるがドライスーツではどうかもお忘れなく。
  もちろん、自分のレベルにあっていない海では実践しないようにしてください。

  例えば、浮力コントロールが完璧でない上、ドリフト講習をしていないにもかかわらず流れのある海で実践しようとする。これはNGですよ。
 

ダイビングってやっぱり難しいの?

こういった話を聞いてしまうと「ダイビングって難しそうだなぁ」「私にはできるのだろうか」と深刻に考えてしまう方もおられるかもしれませんが、そこはご安心ください。
最初からできる人はいませんし、その為にノリスのようなダイビングスクールがあるのです。
初めて海に潜っただけで楽しいという方もおられますが、もっと上手くなって自由度が増すと、その楽しさは何倍にもなるのです。
これは何においても同じですよね。
 
ギンガメアジの群れ
 
とあるスポーツを始めた時、最初はしているだけで楽しい。でももっと上手くなりたい、●●ができるようになりたいと思い、練習をすると思います。
その間、練習が辛かったり、思い通りにいかずイライラしてしまったりすることもあるでしょう。
 
しかし、それを乗り越え、マスターした時には、最初の頃以上の楽しさを味わう事ができるのです。
勉強でも同じですよね。そしてダイビングでもそれは例外なく同じなのです。
 
唯一、勉強や一般的な陸上のスポーツ(先にの挙げたゴルフやテニスなど)と違うのは、自分のレベル以上のダイビングには危険が伴うという事です。
なぜなら、ダイビングの活動の場が水中だからです。
そして忘れてほしくないのが、何度も書きますが一人の身勝手な行動が一緒に潜っているダイバーをも危険にさらしてしまうということです。
 
バディ潜水
 
ですので、ダイビングはライセンス(オープンウォーター)を取っただけで、決して満足をしないでください。
そこがダイビングのスタートラインなのです。
たまに、ノリスに初めてご来店いただくお客様で、「友人にオープンウォーターダイバーの友人がいて・・・」という方がおられるのですが、申し訳ありませんが、安全レベルとしてはまだまだですし、オープンウォーターのレベルで楽しまれている方は、ダイビングの楽しさのうちの氷山一角しかまだ体験されていません。
もちろん、それでも「楽しい」と言われているのです。
ですが、先ほどから紹介しております通り、ダイビングの楽しみはまだまだこれからです。
せっかくオープンウォーターを取得し、そのままの状態で「楽しかった」というのでしたら、それ以降のもっと楽しい世界を楽しんでいただきたいです!
 
ジンベエザメ
 
もしあなたが具体的に潜ってみたい海、見たい生物がいるのなら、自分や一緒に潜っている他のダイバーを危険にさらさないためにも、そこに行き、安全・快適にダイビングする為に必要なことをマスターしてから行って下さい。
その目標が遠いものだとしても、その間にいくつかの途中目標を設定することで、最終目標に到達できるはずです。
ダイビングのスキルは単体で成り立っている物は少なく、他のスキルと何かしら関係している物がほとんどですので、途中目標も結構簡単にたてる事ができますよ。
このあたりは、ノリスのようなプロショップのスタッフにご相談くださいね。
 
さて、次回からは、これからダイビングを始める方だけでなく、始めて間もない方へ向けた「ちょっと得するダイバー豆知識」を紹介していきます。
その第一回目は、「耳抜きのコツと練習グッズ」の紹介をしたいと思います。やはり耳抜きというのは、ダイビングをこれから始めようと考えている方、既にダイバーだという方共通の大きなキーワードになっています。
以前、耳抜きについて紹介しましたので、その延長という形です。
 
ちょっと得するダイバー豆知識【耳抜きのコツ - 前編】はこちら。← ← クリック

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑩】ダイブコンピュータは必要?

前回の内容【ダイビングのスーツについて】はこちらからどうぞ
 
ダイブコンピュータってあった方がいいの?
先に答えを言ってしまうと、絶対にYesです。
おそらく、どのプロショップや現地サービスのスタッフに聞いても「あったほうがいい」「必須」という答えが返ってくると思います。
更に加えるなら「ダイブコンピュータはひとり一台で!」です!
もし、違う答えが返ってくるようなら、以下の内容を読んでいただき、ご自身で判断してください。
 

 
ダイブコンピュータの役割
そもそも、ダイバーでしたらダイブコンピュータ(通称:ダイコン)という名前は耳にすると思いますが、まずはどういった役割・機能があるのかを簡単に知っていただきたいと思います。
 
ダイブコンピュータの役割には大きく分けて
①安全管理
②不安要素軽減

の2つがあります。
 
①の安全管理、こちらがダイブコンピュータのメインの役割です。
(少し難しい話になりますが、既にダイバーの方は理解できる内容だと思います)
その最大の目的は、体に窒素をためすぎないこと=減圧症のリスクを軽減すること です。
 
減圧症を簡単に説明しておきますと、
ダイビングはシリンダーに入った空気を吸って行います。空気なので含まれる最大のものは「窒素」ですね。
この窒素、圧力がかかればかかるほど、体内に溶け込みやすくなります。
そして窒素は酸素の様に体内で消費されず、吸収もされないので、浮上と共にゆっくり体外に排出されます。
しかし、長時間深い場所でのダイビングをすると、その分体内に溶け込んだ窒素量も多くなるので、浮上の際に排出しきれず、体内で気泡化してしまいます。
浮上速度が速い場合でも同様に気泡化し得ます。
その気泡が神経などを圧迫して関節の痛みやしびれなどを引き起こします。これが減圧症です。
 
では、そんな減圧症にならないようにするためにはどうすればよいのか?
それは最低限として「無減圧潜水」を行う事です。
そんな減圧症のリスクを軽減するための無減圧潜水を行うために不可欠なものがダイブコンピュータなのです。
 
安全管理での機能がもう1つ。それは浮上速度警告です。
ダイビングではエグジットに向けて当然浮上していきます。
先の減圧症の話でも少し出ましたが、浮上の際の速度が速すぎると体内で窒素が気泡化する可能性があるため、各指導団体で「安全浮上速度」が決められています。
ダイブコンピュータには一定速度を越えた浮上を行うと、警告音(ピーピーピー)が鳴る機能がついたものが多いです。中には振動してくれる機能がついているものもあります。
そしてダイバーはもちろんのことですが、この警告音が鳴ったら、すぐに浮上スピードを落とさなければなりません。
ただ、水中は音が聞こえる方向が分かりにくいので、そんな場合は自分のコンピュータを見て、速度超過の警告表示が出ていないかを確かめましょう。
(自分が持っているダイブコンピュータにどのような表示が出るのかは予め知っておきましょう)
そして、浮上速度の調整ができない方(浮力コントロールができない方)は、無理してフリー浮上せず、しっかりロープを持ちながら浮上してくださいね。
自分のレベル以上の事はしない、それもダイビングで安全を確保するための大切な所ですね。
 
ダイビングロープ潜降
 
②の不安要素軽減の内容については、個人差こそあるものの、簡単なお話です。
 
潜っていて何かふと(小さなことでも)不安・心配になる事、ありませんか??
例えば
・寒い、早くあがりたい
・残圧(空気の残量)が心配
・トイレに行きたい、あと何分潜るの?
・どこまで深く潜るんだろう・・・。
といったケース、これらは自分のダイブコンピュータがあることで大幅に不安が軽減されるのです。
 
まず、ダイビングでは潜る前にブリーフィング(これから潜るポイントや見られる生物、ダイブプランの説明会の様なもの)がおこなわれます。
ダイブプラン=潜水計画では「最大水深・予定潜水時間」も伝えられます。
コンピュータの基本的な表示には、現在の水深・最大水深・潜水経過時間等があるので、ブリーフィングで聞いた内容と潜っている最中にコンピュータに表示される内容を確認することで不安が軽減されるのです。
 
上であげました
寒いやトイレといった「早くあがりたい」と思っている時には、予め潜水予定時間がわかっているので、コンピュータに表示される潜水経過時間を見たら、あと何分潜っているかが大体わかります。
※寒いというのはインナーやフード、スーツの性能等の準備面によるものが多いので、こうならないのがベターです。
 
残圧も同様に不安は解決されると思います。
もし、ガイドに残圧を知らせてもバックアップ空気源をくれない、戻ろう(浮上しよう)としない場合は、このダイビングで経過してきた深度・時間とあなたの残圧から、バックアップ空気源を渡さなくても問題なくエグジットできるということをガイドが判断したということです。
 
そして深さの不安。天候や透明度によって、いつもより深く・暗く感じ不安になる事もあるでしょう。
そういう時は、まずコンピュータの最大深度をチェック。ブリーフィングで聞いた最大水深と比べてみましょう。もし予定していた最大水深付近なら、それ以上深くへ行くことはほぼないでしょう。
それでもどうしても深い・暗いのが怖い場合はガイドに申告しましょう。
※日中のダイビングでも、視界不良を考えたり、ディープポイントに行く際は水中ライトを持っていくと、こういった不安は軽減されます。
 
ダイブコンピュータは潜水前に潜水計画をたてることができ、
その上で、ダイブコンピュータを装着している本人だけのNDL(無減圧潜水時間)をエントリーから、潜ってきて今その時間・深度でわかりやすく表示してくれるのです。
 
なので、「ガイドだけがダイブコンピュータを持っていたらOK」とか、「ダイブコンピュータを持っているバディに合わせて潜るから大丈夫」というものではないことはお分かりでしょう。
エントリーから今その瞬間に至るまで、全て同じ時間と深度をたどってくることは不可能だからです。
 
また、NDL(無減圧潜水時間)の表示については、メーカーによって違いがありますし、DECO(減圧停止)の表示も違います。
ダイビングでは最低限このNDLが「0」にならないような潜り方を(計画・実行)すべきです。
 
ダイブコンピュータのレンタルを用意しているショップや現地サービスもありますが、コンピュータの見方・使用法についてまで教えてくれるところはほとんどありません。というか潜る直前にそんな時間がありません。
他のレンタル器材同様、「はい、これを使ってください!」と渡されるだけです。
そんな状態でダイブコンピュータを装着しても、それは単にログ付けや深度確認の為だけの用途であって、安全管理面としては全く意味がないのです。
場合によっては、前(前日)に使用した方のデータが残っていて、正しくNDLが計算されないということもあります。
また、休憩中に入れ替わってしまうというリスクもありますので、やはり自分だけのものがベストです。
 
ダイバーはCカード取得後は自己責任の下、ダイビングを行います。ということは減圧症の対策も自己責任です。
その為にも、自分のダイブコンピュータが必要ですし、その使い方・表示内容を理解しておく必要があるのです。
 
こういったことから、ダイブコンピュータはダイバーひとり一台必要なのです。
 
最後に1つだけ、ダイブコンピュータをつけている=減圧症にならない という過信的な認識は持たないでください。
あくまで一般的なので、窒素が溶け込む飽和量については個人差がありますので、余裕を持った潜水計画・ダイビングを行うように心がけましょう。
 
余談ではありますが、特にダイブコンピュータについてはプロショップでの購入をお勧めします。
量販店やネット通販で購入される場合は、逆輸入品の場合があります。
表面上はなんら変わりがなく、見分けがつきません。しかし、メンテナンス時にはコストが3倍ほどになるので、値段だけで飛びつく事はしないようにしましょう。
 
さて、次回は「どれくらい潜ったら上手くなるの?」 です。← ← クリック
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑧】ダイビング器材は買わないとだめなの?

前回の内容【お店選び:後編】はこちらからどうぞ
 
まず大前提として、ダイビングの「器材レンタル」というものは
器材の必要性、重要性を認識したうえで、「器材を買いたいけれども今はどうしても買えない」という方のためにあるものだという事を念頭に置いておいてください。
 
そしてレンタル器材にはスタッフが使い古したものや、型落ち品、安価な器材が充てられています。
最新の高性能なものがレンタルになっていることはありません。
 
<目次> ※目次から気になる内容へジャンプができます
 ・器材に頼らざるを得ないダイビング
 ・レンタルと自分のものとの違い
 ・安全・快適度100%を目指して
 ・更なるメリット
 ・あなたが本当にダイビングを楽しみたいなら

 

器材に頼らざるを得ないダイビング

スキューバダイビングは、その教材にも出てくるのですが「器材中心型スポーツ」とも言われています。
ダイビングをはじめ、専用の器材(道具)を使用して行うスポーツの中に、たった数回行っただけでマスターできるものは存在しません。
ゴルフや野球、テニスやBMX、スノボ等すべてに同じ事が言えます。
ましてスキューバダイビングは通常人間が呼吸もできない水の中で行いますし、もちろん陸上の様に身動きも思い通りにはできません。
そして、器材のトラブルによる「万が一」が絶対にあってはならないスポーツです。
 

 

そんな特殊な環境下で行うダイビング、しかも専用の器材を複数(10種以上)身に着けて行う訳ですから、指導するダイビングプロショップでは、自分の器材を持つことを勧めないわけがありません。
 

レンタルと自分のものとの違い

器材1つ1つのレンタルと自分のものとの違いを述べるときりがありませんので、今回はその一部のみを紹介しますが、共通して言える事は、「自分の器材はレンタルよりも絶対に快適」だということです。
更に自分の器材ということは、同じものを毎回使用することになるので、使い方を早く覚えたり、感覚で覚える事ができるテクニックの習得速度にも影響してくるのです。
 
例えば(少しイメージしにくい方もおられるかもしれませんが)
BC(BCD/BCJ)という器材があります。
 

 
これはライフジャケットのように見える浮力調整具で、背部にはシリンダー(タンク)を取り付けます。
最近主流となっているBCは、シリンダー(タンク)を着けて背負った際にも腰に負担が少なく、且つ一体感があるもの。そしてよりフィットするように肩部分だけではなく、腰部分、その他も微調整できるものです。
メーカーによっては欧米人と比べると小柄で華奢な日本人女性に向けられた専用モデルもあるくらいです。
 
しかしレンタルの例で言いますと、S・M・L等のサイズ以外の調整がないものがあったりする上、BCに空気を入れたり出したりするインフレーターという部分の形状も複数にわたっています。
ボタンが2つあるもの、3つあるもの、同じ数でもボタンの配置を含むとその組み合わせは様々です。
更にまったく同じに見えても使用頻度などから空気の給排気量にも誤差があるのです。
 
もちろんレンタル器材は毎回同じものが借りられる保証はありませんし、使い古されたものが多いため、現行品よりも機能性・快適性は落ちます。

それに加え、使用前にスタッフが事前チェックを行うとはいえ、使用年数が経っているということと、器材に不慣れな方が使用する、そして使用後洗浄する。また自分のものではないので雑に扱う方もおられる。
これらの総合計で器材そのものの信頼度も落ちている可能性があるのです。
 

安全・快適度100%を目指して

上記の事も含め、レンタルと自分の器材で言えば、安全度は自分の器材の方が格段に高くなります。
 
極端な話ですが自動車も含め、ダイビングの器材も「100%絶対に安全」ということは言えません。
しかし、いつも同じ車(器材)を使用することで車幅やブレーキ・アクセルを感覚的に把握し、わずかな違和感・異変を察知できるようになってきます。そうすることで、トラブルを未然に防ぐことができる。
これがダイビング器材では、レンタルのものよりも自分のものが安全度が高くなるという理由の1つなのです。
もちろん、安全度が高くなればなるほど、余裕も生まれ、快適になることは言うまでもありません。
 
逆に言えば、どんなにいい器材でも不慣れな人が使えば、安全・快適度は保障されないのです。
そして、いい器材を手に入れてもそれを繰り返し使用しなければ意味がないのです。

それらを何度も何度も繰り返し使用して行くことで、「限りなく100%の安全・快適」につながってくるのです。
そんな限りなく100%に近い安全・快適の正反対に位置するのが、「毎回違うレンタルを使用する経験の浅いダイバー」です。
たった一人のトラブルが場合によっては自分だけでなく、一緒に潜っているバディやチームにも悪い影響を与えかねません。
ダイバーならその責任は最低限理解しておきましょう。
 

更なるメリット

このBCに限っての話ではありませんが、自分のものを繰り返し使用することで更なるメリットが生まれます。
上の車の例の際に使い慣れによる「感覚的把握」という話を出しましたが、BCにもこれがあるのです。
 
自分のBCはフィット感がよく、快適だということだけではなく、使い方を早く覚えたり、同じものを毎回使用するので、給排気の感覚もより早く習得することができます。
それにより、ダイビングでの最重要テクニックの1つとも言える中性浮力をマスターする為の第一段階をクリアすることができるのです。
 
透明度の良い海
 
中性浮力をマスターできれば、ダイビングの幅は格段に広がり、安全度も格段に上がります。そして環境にも他のダイバーにもやさしくすることができます。
 
あなたは、エントリー(水に入る)した水底がサンゴの群生だったら、それらを傷つけることなくホバリング(一定水深で自分を停止させる)できますか?
あなたは、着底後、砂や泥を巻き上げずに泳ぎだすことができますか?
あなたは、底が見えないほど深い所を安全に移動できますか?
潜降ロープが無いシチュエーションで、耳抜きが問題なくできる速度で安全に潜降することができますか?
浮上時、ロープ無しでも安全速度で浮上し、安全停止を行う事ができますか?

 
これら上記の内容は中性浮力講習のほんの一部です。
もちろん、自分のBCがなければ話になりません。
 

 

BCをはじめとする様々な器材を使い慣れる事によって起こるメリットは、技術面だけではなく、安全面を早く高めるということにも比例しているのです。
 

あなたが本当にダイビングを楽しみたいなら

ライセンスを取得する為の学科講習で使用する指導団体の教材にも器材の内容がとても沢山でてきます。
それはもちろん、器材が大切・必要だからです。
 
もしあなたが一度でも体験ダイビングなどをして、特に耳抜きや水に対するストレス、身体的にも問題なく潜ることができたというのなら、ライセンス取得コースの早い段階で自分の器材を購入される方が良いでしょう。
体験ダイビングをして、ライセンス取得コースに進まれているという事は、体験ダイビングで「楽しみ切れなかった」「もっと楽しみたい」ということですよね?
あなたはダイビングが楽しいという事も体感・理解しており、それを楽しむための身体的問題にも問題がありません。
そんなあなたがライセンスを取得し、その後もダイビングを快適に楽しんで続けていくためには、自分の器材が不可欠なのです。
 
もしあなたが一度もダイビングをしたことがない場合でも、耳抜きができ、身体的にも問題ない状態で、水に対する過度なストレスが無い場合、ダイビングを本当に楽しみたいのなら同じ事が言えます。
 

 
何度も言いますが、器材中心型スポーツであるダイビングは、自分に合った同じ器材を繰り返し使用していくことで、安全度も快適度も増していくスポーツなのです。
そして、自分の器材がある事で、ダイビングのスキル(テクニック)の習得も早くなりますので、レンタルと比べ、結果、金額的にも安くなるのです。
 
ただ、購入に関しては、受講しているお店で買うのが、同じ商品だったとしてもその後のメンテナンス等を考えても絶対おすすめです。
金額だけで判断してしまうと、その後のダイビングライフを棒に振ってしまう事もありますので、ご注意くださいね。
 
さて、次回は一見レンタルでもよさそうな「スーツについて」 です。← ← クリック
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑦】ダイビングショップ選び:後編

前回の内容【お店選び:前編】はこちらからどうぞ
 
前回の続きになりますが、お店選び。
一番重要なのは、通いやすい所にあり、実際にお店に行って自分に合う雰囲気かどうか。ですね。
 

 
そしてそれ以外に重視されるのが
・料金と内容が明確になっているか
・ライセンス取得後のツアーが充実しているか
・スタッフの態度やマナー

等があります。一番下の「スタッフの態度やマナー」については、前回のホームページ関連の所でお話した内容なので、ここでは省かせていただきますね。
 
<目次> ※目次から気になる内容へジャンプができます
 ・料金と内容が明確になっているか
 ・ライセンス取得後のツアーが充実しているか
 ・PADIのCカードでないとだめなの?
 ・PADIならゴールドカードの方が良い?
 

 

料金と内容が明確になっているか

まず、自分が求めるものの料金が明確になっているか、明確に教えてくれるかです。
聞いているのに答え(料金)を濁して話したりするお店は要注意です。
ライセンスコースの料金はホームページなどに掲載されている為、分かり易く、はっきり教えてくれるところがほとんどだと思います。
ただ、そこに載っていないもの、例えばダイビング器材について聞いた時に、言葉を濁したり、単に「いくら」というところは正直どうかと思います。
「どういうものだといくら」という風に、ピンキリあるダイビングの器材について、しっかり説明があり、自分のレベルや目的に合ったものを紹介してくれるお店が良いでしょう。
 

 
ダイビングは「器材中心型スポーツ」ですので、「自分の器材は要らない」と言い切るお店は、安全意識が低すぎる・無責任と言っても過言ではありません。
「ダイビング器材を売ろうとするお店には気をつけろ」という文句を謳っているお店もあるようですが、本当にお客さまにダイビングを安全・快適にしていただこうとするなら、そんなことは言えないはずです。
 
実は、ダイビングで年間数件起こっているトラブルや事故、その原因の中には「器材」が原因で起こったトラブルや事故もあります。
そしてその「器材」が原因で起こったトラブルや事故の約90%が「レンタルなどの不慣れな器材を使用した事」が原因で起こっているのです。
器材=道具ではありますが、そのものが故障して起こるトラブル自体はほとんどないのです。
何かしらの別のイレギュラーが発生した際、正しく器材を作動させることができれば対処できたものを、器材を使い慣れていないがために正しく作動させることができず、トラブルや事故に発展してしまう、という事なのです。
 
ドキドキ・ハラハラと毎回スリルを味わいながら潜りたい人はいないでしょう。
安全・快適に潜ろうとするのなら、遅かれ早かれ自分の器材は必要になります。そのことを軽視しているお店の安全度ってどうなの?ということですね。
潜水事故については
①正しいダイビングの技術と知識を持つ
②自分に合った・使い慣れた同じ器材を使用する
 ※定期メンテナンスも行う
③自分のレベルに合わない海・ポイントに潜らない
 ※自分のレベルを知る、他人任せにしない

④体調がすぐれない時は無理をしない
 ※せっかくの旅行・・・と無理をしない事
これだけで、ほとんどの事故は予防できます
※ダイビング器材については次回お話ししますのでここではこれくらいにしておきます。
 

ライセンス取得後のツアーが充実しているか?

この内容も一部前回お話していますが、
まず、ライセンス取得後に行くツアーには目的が大きく2つあります。
1つはファンダイビング(fundiving)。
文字通り「楽しむため」のダイビングで、自身のCカードランクに合った範囲の海で楽しみます。
ただ、中には推奨深度等を守らないお店もあります。
初心者のランクだけど、深い所に連れて行ってくれたりするので、一見「いいお店♪」と感じてしまいがちではありますが、はたしてそうでしょうか。
ダイバーは自身の安全に関しても自己管理しなければなりません。何かあってからでは遅いという事、そして陸上とは違って水中で起こる「何か」は決してあってはならないという事をお忘れなく。
 

 
ツアーに行くもう1つの目的は、継続教育などで自分のスキル(技術)アップや新しいスキルの習得、経験を増やすということです。
せっかく新しいことを学んでも実践する場が無ければ意味がないですし、浮力コントロール等、すぐにマスターできないものも多いので、何度も練習し、経験を積む場が必要なのです。
もちろん、一度できたからと言って「完璧!」という自信を持つ方もほとんどおられないと思いますので、反復練習としてもツアーの場は必要なのです。
 

 
そしてそんなツアーの場が毎回同じ場所では飽きてしまいますよね?なので、開催数と行先のバリエーションの両方が揃っていないと継続性が低くなってしまうのです。
前回ご紹介した方法で、そのお店のツアーの開催回数と行先のバリエーションを覗いてみてくださいね♪
 
実は、この「ツアー開催数と行先のバリエーション」が、ノリスでダイビングを始められる方の「ノリスを選んだ理由」1位(か2位)なのです!
それは先に述べました「ダイビングはCカードを取得してからがスタート」という事。そしてノリスではCカードを取得したその後のダイビングライフがイメージしやすいようになっている。ということなのです。
また、ノリスは料金だけでは選ばれなように、「無料説明会」でしっかりダイビングの奥深さや継続することの重要性、そしてお客さまに合ったダイビングの楽しさ等をお話し・提案し、ご納得いただいた上でお申込みいただくようにしています。
 
前回と今回2回に分かれてお店の選び方を紹介してきましたが、このあたりが重要視されるところです。
ぜひ参考にしていただき、ご自身に合ったお店で楽しくダイビングを続けてくださいね。

 
ちなみに、こういう質問をたまに頂くことがありますので、この場をお借りしてご紹介しておきますね。
 

Q.PADIのCカードでないとだめなの?

答えは・・・NOです。
 

 
国内外には様々なダイビング指導団体が存在します。その一部が世界共通で利用でき、更にその中で最も取り扱っているお店が全世界で多いのが「PADI」なだけなのです。
でもそういう、私どもノリスもPADIのカードを発行しているのですが・・・。
 
では、どうしてPADIじゃないと・・・という方が多いのか。
その理由は、PADIのお店が一番多いという事につながります。
世界で一番多い → 安心・間違いない・信頼がおける という一般的な心理ですね。
 
あとは、PADIのお店のシステムは世界中全て同じです。
一番最初のオープンウォーターコースを修了したものの、転勤等で違う地方(もしくは海外)へ・・・となった時に、その地域にPADIのダイビングショップがある確率は、他の指導団体のショップがある確率よりも圧倒的に高いのです。
当たり前ですよね、お店の数が一番多いのですから。
そして同じPADIのお店なら、オープンウォーターの次のアドバンスコースへのステップアップ等、以前やってきたことからスムーズに移行ができるのです。
これもPADIが選ばれる理由の1つです。
 
潜るだけなら違う指導団体のお店でも問題はないのですが、やはりシステムなど勝手が違うと落ち着きませんしよね。アウェイな感じ??

 
ちなみに、PADI絡みでこういう質問もあります。

Q.同じPADIなら「ゴールドカード」の方がいいんでしょ?

答えは・・・どちらとも言えないです。
 


 
「ゴールド」か「ゴールドではない」かについては、正直見た目以外の大きな違いはありません。
そしてゴールドカードを発行しているからといって、全てが優良店だということもありません。
まして、ゴールドカードを提示したら優遇を受けられるというものでもありません。
通常のカラーのものと何ら変わりはありません。見た目だけですね、はい。
ちなみに、私どもノリスは・・・一応ゴールドカードを発行しています。
 
お店選びと同じで、「見た目」だけで判断してはいけませんよ、ということですかね。
 
ゴールドカードと関係はないのですが、ここで少しノリスのアピールを・・・
ノリスは世界最大の指導団体PADIより2年連続の優秀賞やカスタマーサポート(顧客サービス優良店)賞を何度も受賞してきました。
 

 
この初心者向けコラムの中で何度か出てきた話ではありますが、「ダイビングはCカードを取って終わりではなく、そこからがスタート」なのです。
ですので、これらのように指導団体から多く何年も表彰されているという事は、そのお店で多くのお客さまが継続してダイビングを楽しまれているという事の証なのです。
 
さて、次回は「ダイビング器材は買わないとだめなの?」 です。← ← クリック。
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑥】ダイビングショップ選び:前編

前回の内容【耳抜きとは?】はこちらからどうぞ
 
お店選びで一番重要なことは通いやすさです
どんなにいいお店でも、通いにくければ時間が経つにつれ、足は遠のいてしまいます。
ダイビングはオープンウォーターのCカードを取得して終わりではなく、ようやくそこがスタートラインなのですから。
 
<目次> ※目次から気になる内容へジャンプができます
 ・お店の種類と特徴
 ・お店選びは自分の目で!
 ・ホームページだけでは判断できない
 ・ホームページで判断する場合のチェックすべき所
 
スキューバダイビングのお店には大きく分けて2種類のお店があります。
ノリスを含めた街中にある都市型のダイビングプロショップと、沖縄や海外など、海のそばにある現地ダイビングサービスです。
 

 

 
ここではそれぞれの特徴をそこでダイビングを始めた(始める)場合のメリット・デメリットを交えて紹介したいと思います。

お店の種類と特徴

都市型のプロショップ
メリット
・仕事帰りや休日など気軽に通いやすい場所にある事が多い
・ライセンス取得以降もそのお店で様々なツアーや継続教育があるので、趣味として続けやすい
・器材の購入もでき、メンテナンス等のアフターフォローも受けやすい
・プール実習を行うショップが多いので、安心感が強い
・スケジュールの融通が利きやすい
・長期休暇や連休がなくても始められる
 
ダイビング学科講習
 
デメリット
・海から遠いお店が多い
・アフターサービスを含めたケアが手厚い分、現地サービスよりも値段が高くなる事が多い
・学科講習なども時間を取ってしっかり行うので、回りくどく感じる事がある
 
沖縄や海外などの現地サービス
メリット
・行先によってはいつでも「夏」のようなコンディションで受講できる
・日本の本州周辺と比べて珍しい生物を見ることができる
・日本の本州周辺と比べて、透明度が良い所が多い
 
秋の海、ミノカサゴ
 
デメリット
・ある程度まとまった休みが必要
・旅行など日数が限られている場合が多いので、体調不良や天候悪化で取得しきれないケースがある
・旅行など日数が限られている場合が多いので、知識面(学科)が薄くなってしまう
・プールが無い所がほとんどなので、全ての実習を海で行う事になる
・遠方なのでアフターフォローを受ける事が難しい
・気軽に何度も通う事が出来ない(方が多い)ので、Cカード取得後、迷子ダイバーになってしまったり、ブランクが空いてしまう可能性が都市型ショップで取得した場合よりも高い
 

 
新婚旅行などの旅行先のリゾートでCカードを取得してきたという方もおられますが、地元に戻ってきて近隣の都市型ショップに通うものの、そのリゾートのイメージとの違いでダイビングが続かないという方も少なからずおられます。
また、お店の雰囲気がわからないまま行くのが不安なため、結局そのまま何もせず、「ダイバーになっただけ」で終わってしまっている方がおられるのも事実です。
でもダイビングをするなら、やっぱりいつかはリゾート(特に海外)で潜ってみたいと思うのが当然ですよね。
ですので、理想は、都市型ショップで始め、ある程度経験を積んでから、自分のダイビングレベルに合ったリゾートに行かれることをお勧めします。
 

 
日本人は外国人と比べるとストレスに弱いです。
ダイビングはライセンスを取得して終わりではなく、そこから継続してダイビングをし、様々な水中環境を経験していくことで徐々にストレスが軽減されていくものです。
もちろん、様々な水中環境を経験する為には、必要な知識があったり、テクニックを身に着ける必要があったり、必要な器材があったりします。
それを教えてくれるのがダイビングのお店なのです。
ダイビングを楽しむために必要不可欠なダイビングショップが遠方にあっては意味がないという事ですね。
 
海外の有名なダイビングスポットは流れが強いポイントが多いです。
自分のダイビングレベル以上のポイントに行って不安を抱えたまま潜って楽しいですか?楽しくないですよね。
ダイビングはストレスをかけながら行う競技スポーツではありません。
せっかくリゾートに行くのなら、ストレスなく楽しまないと♪ですよね。

 
ですので、決して無理をせず、ダイバー仲間の上級者が一緒に行くからと言ってもそこは自己責任の世界です。
自分のダイビングレベルを見誤ることなく、安全第一でダイビングを行ってほしいものです。

お店選びは自分の目で!

上記の事を踏まえ、まずは通いやすいお店を探してみてください。
海辺に近い所にお住まいの方でしたら、いつでもすぐに潜れるようなお店を見つける事ができるかもしれませんね。
 
一眼水中カメラ
 
ただ、地域によってはたくさんのダイビングショップがある所もあります。
では、その中で、いったいどのお店がいいのか・・・
これは実際に自分自身がお店に足を運んでスタッフと対話し、自分で感じ取る以外に正解はありません。
 
そのお店で友達が楽しんでいるから・・・と言ってもあなたとその友達では感じ方は違うはずです。
確かに友達がいる事で行きやすいという事はあるでしょうが、自分もそのお店に合っているのかという事に関しては別の話です。
こればかりは実際に自分自身で感じ取り、確かめるしかありません。
私どもノリスというお店にしても、お客さまの考え方は千差万別ですので、合う方もおられれば合わない方もおられる、それは当然なことです。
自分に合うお店をしっかり自分で見つけて楽しみましょう!

何か所も行くのは・・・という場合は、電話をしてみて、その対応などで絞ってから訪問するのも良いでしょう。
 
あくまで、自分が楽しむという事だという事をお忘れなく。

ホームページだけでは判断できない

イメージというのは本当に大切なものです。
ダイビングを始めようとされる方が「ダイビング」というイメージを収集する手段は、テレビであったり雑誌であったりしますが、やはり身近で入手しやすいのはホームページ上に掲載されているイメージです。
 
ドライスーツ
 
しかし、最近はホームページも充実し、きれいなイメージ写真を無料で提供するサイトすらあるので、雰囲気の良いお店をホームページ上で作り上げるのは容易です。
「うちは悪徳なお店ではないですよ、あのお店は悪徳ですよ」というあからさまな悪口営業をしている所は誰もが避けるとは思いますが、そんな自爆しているようなお店は少ないでしょう。
ですので、ホームページに書かれている内容やそこにある値段だけでは絶対に判断しないでください。

その為に、ダイビングを始める始めないに関わらず、とりあえず話を聞くことができる「無料説明会」というものを開催しているダイビングショップも増えてきていますので、このシステムを上手く使って判断していきましょう。
その際、(ホームページの内容でもそうですが)やたら「他のお店と比較をする」「近隣ショップの悪口を言う」いわゆる「悪口営業」をしている口の上手いお店は要注意です。

ホームページで判断する場合のチェックすべき所

ちなみに、もしホームページでそのお店の雰囲気をある程度判断しようと思われるのでしたら、ぜひ見ていただきたいページがあります。
それはツアーの報告です。
「お客さまの声」等の生のお客さまの声は大切ではないの?と思われるかもしれませんが、そのお店で楽しまれているお客さまが言うのですから悪いコメントがあるはずがありません。ですので、あまり重視しなくてもいいでしょう。
 
で、ツアーの報告ページですが、、ほとんどのお店では、実際にお客さまと一緒に潜りに行ったツアーの報告を、「ダイビングブログ」や「ツアー日記」「海ブログ」などのようにして、ホームページ上や外部ブログ等を利用して掲載しています。
※ノリスではこのページから進むことができます。→→→海ブログへ
 
その中身を、以下の3箇所に着目して見ていただけたら、そのお店の雰囲気やレベルがある程度判断できると思いますので参考にしていただけたらと思います。
 

①実際に行った海の行先と間隔
②使用されている写真
③文章

 
です。
まず①の実際に行った海の行先と間隔ですが、
ここで見ていただきたいのは、ツアーの行先が多岐にわたっているか。ということです。
「当店では沢山の行先に・・・」と文字や言葉、ホームページで謳うのは簡単にできますが、実際そうなのかどうかはここで判断ができます。
そしていくら多岐にわたっていても、開催している間隔が長かったり(=開催回数が少ない)、リゾートばかりだったり(=気軽に潜りに行けない)では、意味がありません。
また、企画するものの実際は開催していないということもあります。
 

 
次に②の使用されている写真です。
もちろん、ツアーに行った報告をしているわけなので、実際にその時に撮影したものを使用しているはずです。
リゾートはある程度キレイに撮れて当然なので参考になりにくいのですが、特に近場の海(伊豆や和歌山、四国など)のツアーで撮影された写真を見てください。
ただ、海(自然)ですのでいつも透明度が良いとは限りませんから、複数のツアーを見てくださいね。
そこで撮影されている写真の質でそのインストラクター、ガイドスタッフのレベルを測る事ができます。
そしてその中のツアーに参加されているお客さまの顔ぶれと表情も見ていただきたいと思います。
 

 
お客さまの表情がそのツアーの質を物語ってくれているはずです。
あとは顔ぶれですね。毎回同じメンバー(例えば3人のうち1人が毎回同じ等。※この場合はスタッフの可能性が高いですが)では、実際に楽しまれている方が少ないという事です。
 
最後に③の文章です。
楽しいツアーの報告をするわけなので、少しくらいの話し言葉は入ってしまうとは思いますが、ここで注視して頂きたいのが「お客さまの呼び方」です。
これは最近個人情報保護法の関連で文章に出さない事も多いのですが、出す場合は「○○さん」「△△さま」が普通です。
この部分が、例えばニックネームであったり、明らかに成人・社会人なのに「ちゃん・くん」呼びをしているケースがあります。
「サークル」ではなく、お客さまからお金を頂いて行っている「ダイビングプロショップ」では(もちろん他業種も同じですが)あってはならないことです。
(※○ストクラブの様にお客さまが支払われる金額の差によってサービスも変化するという業種は別です)
これは同僚に対しての言葉づかいとしても同じことが言えるのです。
文章でなくとも、お店に実際に行った時の話口調、他のお客さまとの会話からでも判断ができることでしょう。
 

 
普段皆様が何気に行かれるお店、飲食店でもコンビニでもスポーツクラブでもいいです。
そこで、同僚やお客さま(会員さま)を上記の様に呼んでいる所はないはずですよね。
もしそういうお店だった場合は、敬遠することが多いでしょう。
そして少なからずそのお店には「顧客差別」が必ず存在します。
ニックネームで呼ぶのはもちろん仲が良いからだと思います。ただ、初めてそこを訪れる方に対してもそうでしょうか?
きっと違うことでしょう。そうなると、特定のお客さまがニックネームで呼ばれている反面、自分は「○○さん」とかしこまって呼ばれる。
そうなれば、どうしても差を感じてしまいますよね。
結果、居辛くなり、自然とそのお店への足は遠のいてしまいます。
 
せっかく始めるダイビング、できるだけ快適に楽しむことができるようにお店選びはしっかり行ってくださいね。
 
長くなってしまいましたので、次回へ続きます。
 
次回はお店選びのコツ「ダイビングはどこで始めるのがいいの?:後編」 です。← ← クリック
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ⑤】耳抜きとは

前回の内容【始めるなら体験ダイビング?それともライセンスコース?】はこちらからどうぞ
 
ダイビングを始めようとされる方で「耳抜きができるか不安」「耳抜きって難しいんですよね?」と言われる方が結構多くおられます。
今回はそんな「耳抜き」についてお話ししたいと思います。
 
<目次>
 ・耳抜きができるか心配
 ・そもそも耳抜きとは?
 ・陸上で出会う耳抜きのシーン
 ・耳抜きに影響するもの
 

耳抜きができるか心配

ダイビングを始めようかという方の中に、「耳抜き」が不安、という方はとても多いです。
ただ、その中の半数以上の方が「耳抜き」というもの自体をよく理解されていない方が多く、「よくわからない=不安」という方が多いのも事実なのです。

この「耳抜き」ですが、実は、知らないうちに陸上生活の中でも無意識に行っているシーンがあるのです。
もし、あなたが「耳抜き」についてその意味や方法・手段がわからないとしても、後に述べます陸上でのシーンで「耳抜き」が(実際それが「耳抜き」ということだと意識していなくても)できているのなら、あなたはダイビングでも「耳抜き」ができるはずです。
更にライセンス取得コースでは、「耳抜き」の原理やその手段を数種類学びます。
ノリスではいきなり海に行かず、ダイビング専用プール(水深1.2mと5.3mの2段階の深さのプール)で耳抜きに不安がある方は十分に練習もできますし、はしごもついているので、水深を意識しながらマイペースで耳抜きをしながら潜降する(沈んでいく)ことができるのでご安心くださいね。

そもそも耳抜きとは?

ダイビングで言う「耳抜き」をまず簡単に説明しておきましょう。
ダイビング中に耳抜きを必要とされる状況としましては、
まず潜降(水面から下へ潜っていくこと)時に増加していく周囲の水圧によって、鼓膜の内外で圧力差が生じ、鼓膜が内側に圧迫されます(下図の赤い矢印)。
この圧迫により、鼓膜の外側と内側に圧力差が生じる事で発生する違和感や痛みを解放する手段が「耳抜き」なのです。
鼻と耳はつながっていますので、一般的な方法としては、
鼻をつまんだ状態でゆっくり鼻をかむように鼻から息を出そうとします。
そうすると、出口(鼻のあな)がふさがっているので空気は鼻から耳の方へ送られます。
その鼻の方から耳の方へ送られた空気が耳管を広げ、水圧で外から押されている鼓膜を内側から押し返して元の様に戻してあげる(下図の青い矢印)というものです。
このように鼓膜の内側と外側の圧力を同じにしてあげること(圧平衡)で、その違和感や痛みが無くなるのです。
解放と大げさに言いましたが、簡単に言えば「痛い」→「痛くない」にする方法という事ですね。
 

 
ちなみに、この「耳抜き」をせずに違和感や痛みがあるまま潜降し続けると・・・多分痛くて一定水深より深くは潜れなくなるでしょう。
我慢もダメです、中耳炎や炎症を起こしてしまったりするかもしれませんからね。
更に無理をしてしまうと、鼓膜が破れてしまう事も・・・。
※深度3~4m程でも破れる人はいます。

破れた鼓膜は再生こそしますが、治っても「破れ癖」がついてしまい、以前より破れやすくなってしまうこともあるので絶対に無理は禁物ですよ。

陸上で出会う耳抜きのシーン

しかし、冒頭に記載した通り、この耳抜き、実は陸上で経験している方も多いのです。
どういうシーンかと言いますと (※ 以下は個人差があります)
 
・車に乗っていて、高速道路などである程度速いスピードで急な高低差の所を走っている時
・新幹線など早いスピードの乗り物に乗った状態でトンネルに入った時
・(陸上ではなく空中ですが)飛行機の上昇・下降中

 
これらのシーンに共通して感じる耳の違和感・痛み、これがダイビングの潜降中に起こる耳の違和感・痛みと同じなのです。
 
安全に潜降・浮上
 
では、この陸上のシーンでそうなってしまった時、皆さんはどのように対処されていますか?
一番多いのは「唾をのむ」ということでしょう。
唾を飲むことで違和感や痛みが無くなると思います。
それで違和感や痛みが無くなった方は、それで「耳抜きができている」のです。
※このような陸上でのシーンで、耳が痛いままで我慢するしかないという方は、必ず事前に医師の診断を受けられてからスタートされることを強くお勧めします。
 
上記の様に、陸上では唾をのむという方が多いと思います。
しかし、水中ではシリンダー(背負っているタンク)から湿り気のない乾燥したキレイな空気を吸うので唾が出にくいです。
ですので、鼻をつまんたまま、鼻を程よい強さでゆっくりかむようにする方法をされる方が一番多いです。

しかし中には、強者(?)もおられ、手を使うことなく、下顎を少し左右に動かしたりするだけや、耳付近を意識するだけで耳抜きができる方もおられるのです。
羨ましい限りです。

耳抜きに影響するもの

ただ油断大敵です。
耳抜きは様々な要因で普段問題なくできている方でも、できなくなったり、できにくくなることがあるのです。
その一例としては
 
・ストレス、プレッシャー
・睡眠不足
・風邪などの体調不良
・二日酔い
・疲労

 
等があります。
下の4つにつきましては、ダイビングはしてはいけませんが・・・。
 
ですので、陸上で耳抜きができる方でも、体調などを整えずに潜ってしまうと、「耳抜きができない」ということになりかねませんので、ダイビングの前は、しっかりコンディションを整えておきましょう!
 
耳抜きのコツは別の機会にお話ししましょう。
次回はお店選びのコツ「ダイビングはどこで始めるのがいいの?」 です。← ← クリック
 
ちょっと得するダイバー豆知識【耳抜きのコツ - 前編】はこちら。← ← クリック

 

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プロが教える【ダイバーになろう ④】体験とライセンス

前回の内容【泳ぎが苦手でもダイビングできる?】はこちらからどうぞ
 
OW実習
 
今回は、初めてダイビングをする際、「体験ダイビングをしてからライセンスを取る」「最初からライセンスを取る」か迷われる方がおられますので、それぞれの特徴を紹介しますので参考にしていただけたらと思います。
 
<目次>
 ・最初は体験ダイビングをした方がいいの?
 ・体験ダイビングの特徴
 ・ライセンス(Cカード)取得コースの特徴
 ・それぞれどんな人におすすめなの?
 

最初は体験ダイビングをした方がいいの?

ノリスでは「ダイビングを始めようかなぁ」と思われている方から、メールやお問合せや無料説明会の時に
「体験ダイビングを一度もしたことがないけれども、いきなりライセンスコースに申込んでも問題ないの?」

「体験ダイビングをしてからの方が良いの?」という事を毎年よく聞かれます。
 
では、まずはそれぞれのメリット・デメリットを見ていきましょう。

体験ダイビングの特徴

体験ダイビングは、陸上で簡単に最低限の説明を受け、足の着く浅い水の中で(専用の器材を使用して)呼吸に慣れてから行います。
自分自身が使用する器材の準備や、実際に水の中でその器材を操作する。
これらはスタッフが行います。
参加される方が主に行う事は3つ。
 
①レギュレーターという水の中で息をするための専用の器材を口でくわえ、口呼吸をすること
②水の中で泳ぐために足に着けたフィン(足ヒレ)を動かすこと
③鼻をつまんだりして耳抜きを行うこと

 
マスクの中に入った水を出すことも行いはしますが、主にはこれだけです。
これを踏まえて、
 
体験ダイビングのメリット
・ライセンスコースと比べると料金が安い
・ややこしい事はスタッフがやってくれるので「楽」
・(大抵)1日あればできる

 
体験ダイビングのデメリット
・自由度がほぼないので、優雅に泳ぐ以前の問題
・浅場で行うので、面白みが少ない
・スタッフが器材を操作するので、ダイビングの技術・知識はほぼ身につかない

・何十回、何百回やってもライセンス(Cカード)はもらえない
 
では、ライセンスコースはどうでしょうか。

ライセンス(Cカード)取得コースの特徴

体験ダイビングとの大きな違いは知識・技術面です。
安全に関するダイビングのルールから、使用する器材の名称・使い方・準備の仕方・片づけ方、簡単なトラブルの対処法までを学び、実践・習得していきます。
 
ダイビング学科講習
 
ライセンス取得コースのメリット
・世界共通のダイビング知識・基本技術を学び、実践・習得できる
・潜る度に技術を習得していくので、都度自由度が増していく
・取得後は世界中の(実習で使用した海と同じようなレベルの)海でファンダイビングができる
・次のステップに進むことができ、更に安全・快適に潜る事ができる海の範囲を広げる事ができる

 
ライセンス取得コースのデメリット
・体験ダイビングと比べると値段が高くなる
・体験ダイビングよりも取得まで日数がかかる
・Cカード取得後はダイバーとして認められることになるので、知識と技術の習得が認定の条件となる

 
これらを簡単にまとめますと、
体験ダイビングは

「簡単にできるが、スタッフに潜らされる」コース
ライセンス取得コースは
「少し時間はかかるものの、自分で潜る事ができるようになる安全への第一歩」となるコース
と言えます。

それぞれどんな人におすすめなの?

では、体験ダイビングとライセンス取得コース、それぞれどういった人におすすめなのかを見ていきましょう。
 
体験ダイビング
・旅行ついでにとりあえず一度潜ってみたいという方
・潜りたいけど面倒なことが嫌な方

 
ライセンス取得コース
・いつか自由に水の中を優雅に泳ぎたい方
・心配性な方
 ※水が怖いという事は除く
 
といった感じでしょうか。
この部分を見て「心配性な方」は一度体験ダイビングをした方がいいのでは?と疑問に思われた方もおられることでしょう。
もちろん、それも一理あると思います。
ただ、私どもプロスタッフが長年多くのお客さまの体験ダイビングやライセンス取得コースを行って来た中で
「体験ダイビングをせずに早くライセンスを取っておいた方がよかった」
「思ったよりライセンス取得コースが簡単だった」
「体験ダイビングはほとんど説明がなかったので怖かった・不安だった」
「体験ダイビングは自由度が無く面白くなかった。すぐに終わってしまった」
という声を多く聞きました。
 
体験ダイビング
 
ですので、心配性な方こそ、簡単な説明しか行わない、水の中でもされるがままの体験ダイビングよりも、学科でしっかり知識面を理解してから実技を行うライセンス取得コースの方が安心でき、安全だと感じている方が多いのです。
 
更にひと昔前には
「忙しい方、連休が取れない方」のライセンス取得が難しいという事もありましたが、最近は宿泊なしでもライセンスを取る事もできますので、そのあたりは問題ないと思います。
もちろん、お店に来ていただく回数は増えますが。
特に、ノリスの神戸舞子店・大阪店は、プールを併設しています。
更に神戸舞子店の裏が実習でも使用するビーチですので、実習地までの移動がありません。
かかる時間は実際の実習時間だけとなりますので、半日を3回(プール1日・海2日。それぞれ拘束される時間は半日未満)という感じで実習ができるので、忙しく、休みのない主婦の方でも家事の合間を縫って取得ができるのです。
 
これらを参考に、自分にあったコースの問合せをしてみてくださいね。
 
次回は、「耳抜きができるか心配・・・」 です。← ← クリック

 

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プロが教える【ダイバーになろう ③】泳ぎが苦手なのですが

今回はダイビングを始めようかと考えている方の中で、比較的多いこの質問について
おこたえしていこうと思います。
 
前回の内容【Cカードの役割】はこちらからどうぞ
 

泳ぎが苦手・自信がないけれどそれでもできるの?

ダイビングをやってみたいけど、泳ぎが苦手。
海は深くて怖そうだし・・・。
という方、多いです。
しかし、ダイバーの中には普段泳げない・泳ぎが苦手だという方が多いのも事実です。
 
もちろん、泳げるにこしたことはありませんが、実際に泳ぎが苦手でもダイビングをしている方は多いのです。
泳げないからこそ、水の中を自由に泳ぐことができるダイバーへのあこがれが強いのかもしれません。
 
泳げない・苦手だという方の大半は「息継ぎができない」という事が原因です。
これは、ダイビングで使用する「レギュレーター」という水の中で息を吸うための器材が解決してくれます。
これがあれば問題なし!
 

 
これで息継ぎに関してはクリアです♪
 
他に、泳げない・苦手だという方の他の原因で言いますと、「力を入れすぎて、バタバタもがいてしまい進まない、沈んでしまう」という事があります。
こちらに関してですが、まず、ダイビングを水泳と一緒にしてはいけません
水泳は足も動かしますが手も動かします、そして息継ぎが必要です。
これらのリズム(バランス)が上手くいかないからバタバタしてしまい、力の入れどころ・抜きどころがわからなくなってしまうことで、泳げなくなってしまうのです。
しかしダイビング中の推進力を生み出すのは足のみです。
 
学校のプールなどでビート板(小さい板のようなもの)に手を乗せて、足をバタバタさせて進むことを皆さんやったことがあると思いますし、進む速度に違いはあれど、できないという方はいないはずです。
 

 
泳げない・苦手だという方でもこれができる理由は
①ビート板があるから沈まないので慌てなくなる
②ビート板がある事で浮いて(顔が沈まないので)安定して呼吸ができる
③ビート板がある事で足だけを動かせばとりあえずは進む

という事です。
 
ダイビングでは上記の様にレギュレーターをはじめとする様々な器材を使用し、最初は浅い所、足の着く所で水に慣れて落ち着いてから行います。
これで①②と同じような状況になります。
③については、ダイビングはフィン(足ヒレ)を使用しますので、推進力は裸足の時の比ではありません。
 

 
これらのことから、泳げない・苦手だという方でもダイビングをすることは可能なのです。
海が深くて怖いという事に関しても、いきなり深い所にジャボンッ!ということはせず、最初は足の着くところからスタートしますので大丈夫です。
 
ただ、水に顔をつける事が怖い、小さい頃プールで溺れて・・・というような「水に対する恐怖」がある方は注意が必要です。
息を吸う事ができる器材をつけているとはいえ、常に落ち着いていられる事がダイビングでは求められます。
ですのでそういう方は、要相談になると思います。
ダイビングを始める前にスイミングプールなどで、ある程度克服するのも良いと思います。
ノリスでは、通常コースでは取得は厳しいと思われますので、マンツーマンコースでじっくりマイペースで受講されることを強くお勧めします。
 

泳ぎが苦手=良いダイバー?

泳ぎが苦手な方は泳ぎが得意な方と比べ、どうしても不安でストレスが高くなってしまいます。
これに関しては、無理をせず、インストラクターやガイドスタッフの指示に従っていれば大丈夫!なのです。
正直、泳ぎが苦手な方で、「自分の意志で」自分のダイビングレベル以上の所で潜ったり、ガイドスタッフの指示に従わないという事はないはずです。
 
ダイビングでは、インストラクターやガイドスタッフの指示を守るのが大前提であり、その指示をしっかりと守ってくれるダイバーが「良いダイバー」とされています。
 

 
泳ぎが苦手な方は、「何かあったら・・・」という考えもあるので、比較的指示を守ってくれる方が多く、無茶をする方はほとんどおられません。
 
逆に「良くないダイバー」がどういうダイバーの事を言うのかと言いますと、
もちろん「指示を守らない・聞かないダイバー」です。
泳ぎに自信がある方や、ある程度ダイビングに慣れてきて余裕が出てきた中堅ダイバーにその傾向が強いのも事実です
。※もちろん全員がそうではないので誤解しないでくださいね。
 
これはダイビングだけではなく、海水浴などでも同じ事が言えます。
泳ぎが苦手な人は深い(足が届かない)所に行きたくない、行かないですよね。
しかし泳ぎが得意な人は深く考えず、また冒険心から沖の方へ泳いでいき、離岸流にさらわれてしまったり、急に深くなったことで不安感を持ち、溺れてしまったりすることが実際にあります。
 
こういうことがダイビング中に起こるとどうなるか・・・。
 
泳ぎが得意な方や余裕が出てきた方にとって、ある程度の人数で一緒に動くダイビングは窮屈かもしれません。
だからと言って、ガイドの指示に従わず、自分の行きたい方向に進んだり、深場に行ってしまったりしては、自分だけではなく一緒に潜っているバディを含めた他のダイバーをもトラブルに巻き込む可能性があるのです。
 
ですので、過信せず、しっかりインストラクターやガイドスタッフの指示に従ってくださいね。
それが安全ダイバーへの近道なのです。
もちろん、コース申込の際にはそれらに同意いただく必要があります。
 
次回は、「始めるなら体験ダイビング?それともライセンスコース?」 です。← ← クリック
 

 

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プロが教える【ダイバーになろう ②】Cカードの役割

前回に引き続き、Cカードについてお話していきたいと思います。
 
前回の内容【ダイビングのライセンスについて】はこちらからどうぞ
 

ライセンス(Cカード)は必要なの?

 
ダイビング
 
いきなり答えを言ってしまいますが、答えはYESです。
 
旅行先でダイビングをしたり、住んでいる近くのダイビングショップからツアーに行ったりする際、共にライセンス(Cカード)の提示を求められます。
Cカードはダイバーであることの証明なので、これを持っていないと潜らせてもらえません。
もちろん、ダイビング器材をレンタルしたりガイドを雇う事もできません。
となると・・・Cカードが無い状態でどうしても潜りたいのなら・・・体験ダイビングをするしかないのです。
 
また、Cカードと合わせて、ログ(潜水記録)の提示を求められることも多いです。
ログは専用の用紙に潜水データを潜った1本毎に記入していき、それをまとめて保管します。
この記録の積み重ねが経験本数となります。
そしてそれらをひっくるめてログブックと言い、元々冊子状になっているものや、1枚1枚が独立していて、それらをバインダーで綴じるタイプのものがあります。
 
ログブック
 
パソコンなどの中にログをデータにしている方もおられますが、毎回パソコンを持っていくのも破損などのリスクが高いですし、提示を求められても直ぐに出せない事が多いので、紙に記入している方がほとんどなのです。
ちなみに、ダイビングが終わった後にログを記入している際、一緒に潜った方々とログ回しという一言メッセージの記入し合いもあるので、紙のログはやっぱり欲しいですね。
 
私どもプロショップからすると、Cカードも確認しますが、このログの方をよりしっかり確認させていただきます。
このログを確認する作業がどうして重要なのかと言いますと
Cカードにもいろいろ種類がある上、同じランクのCカードを持っていても人によって経験本数・ブランクが違うからです。
 
ダイバー
 
例えば同じCカードランク・同じ経験本数でも、
■ Aさん:毎年5本のダイビングを10年間続けて、今50本潜っている
■ Bさん:毎年25本のダイビングを2年間続けて、今50本潜っている
このお二人の場合、100%とは言い切れはしませんが、Bさんの方がダイビングレベルが高い可能性があります。
更に、
■ Cさん:最初の1年間で50本潜り、そのあと4年間一度も潜っていない
となると、「まずはブランクを埋めていきましょう、セッティング(潜るための器材の準備)は覚えていますか?・・・」となってしまいます。
表面上だけ見ると、上記の3人は、Cカードのランクも同じ、経験本数も同じなのです。
ですが中身には大きな違いが・・・。
これらを判断する為にログが必要となるのです。
記録していないのは論外です。
口では何とでも言えますからね。
 

 
更に海外や国内の現地サービスでは、これらの確認以外にチェックダイブというダイビングレベルを現地のスタッフにはかられる判定テストのようなものがあります。
これは大体1本目に行われ、そのレベルによって潜るポイントやチームを分けたりします。
実はこのチェックダイブ、インストラクターもさせられるのです(><)。
 
大抵はある条件を付けられ、それを守ってダイビングができるか、とあるダイビングスキル(テクニック)ができるかどうかです。
例としては
・レギュレーターリカバリー、マスククリア、オクトパスブリージング
・水平姿勢で泳ぐことができているか、中性浮力がとれているか
・安全速度でのフリー潜降(着底前にホバリングできているか)

といった基礎的なことから
・フロートを打ち上げる事ができるか
・着底していいのはフィンの片側の先だけ
・着底禁止

といったものもあります。
これにより、目当てにしていたポイントに潜る事ができないというケースが多いのも現状です。
ですので、旅行先などでダイビングをする際は、お目当てのポイントを潜るために必要なダイビングレベルを習得してから行くようにしてくださいね。
親切な現地サービスは、先に必要なダイビングレベルやダイバーランク、経験本数、スペシャルティ等を教えてくれる所もあります。
オープンウォーターダイバーでも世界中の海で潜る事はできますが、各所にある名物ポイントについては、その限りではないことがほとんどなのです。
 

 
とにもかくにも、こういった事から、潜りに行く際は必ずCカードとログ(ログブック)両方を持っていくようにしてくださいね。
旅行などでは、申込時に最高ランクのCカードのコピーの提出と経験本数を聞かれることが多いです。
 
余談ですが、国家資格である「潜水士」の免許。
これがあったら、ダイビングショップで潜れるか?と聞かれると、答えはNOです。
ダイビングのCカードと潜水士免許は別物で、お互いを兼ねる事はできません。
ちなみに、潜水士免許は国家資格ではありますが、筆記試験のみ、実技試験はありません。
ですので、一度も水の中に潜ったことが無くても潜水士になる事ができるのです。
 
次回は、よくある疑問「泳ぎが苦手でもダイビングできるの?」 です。← ← クリック
 

 

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