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ライセンス(Cカード)は必要なの?
いきなり答えを言ってしまいますが、答えはYESです。
旅行先でダイビングをしたり、住んでいる近くのダイビングショップからツアーに行ったりする際、共にライセンス(Cカード)の提示を求められます。
Cカードはダイバーであることの証明なので、これを持っていないと潜らせてもらえません。
もちろん、ダイビング器材をレンタルしたりガイドを雇う事もできません。
となると・・・Cカードが無い状態でどうしても潜りたいのなら・・・体験ダイビングをするしかないのです。
また、Cカードと合わせて、ログ(潜水記録)の提示を求められることも多いです。
ログは専用の用紙に潜水データを潜った1本毎に記入していき、それをまとめて保管します。
この記録の積み重ねが経験本数となります。
そしてそれらをひっくるめてログブックと言い、元々冊子状になっているものや、1枚1枚が独立していて、それらをバインダーで綴じるタイプのものがあります。
パソコンなどの中にログをデータにしている方もおられますが、毎回パソコンを持っていくのも破損などのリスクが高いですし、提示を求められても直ぐに出せない事が多いので、紙に記入している方がほとんどなのです。
ちなみに、ダイビングが終わった後にログを記入している際、一緒に潜った方々とログ回しという一言メッセージの記入し合いもあるので、紙のログはやっぱり欲しいですね。
私どもプロショップからすると、Cカードも確認しますが、このログの方をよりしっかり確認させていただきます。
このログを確認する作業がどうして重要なのかと言いますと
Cカードにもいろいろ種類がある上、同じランクのCカードを持っていても人によって経験本数・ブランクが違うからです。
例えば同じCカードランク・同じ経験本数でも、
■ Aさん:毎年5本のダイビングを10年間続けて、今50本潜っている
■ Bさん:毎年25本のダイビングを2年間続けて、今50本潜っている
このお二人の場合、100%とは言い切れはしませんが、Bさんの方がダイビングレベルが高い可能性があります。
更に、
■ Cさん:最初の1年間で50本潜り、そのあと4年間一度も潜っていない
となると、「まずはブランクを埋めていきましょう、セッティング(潜るための器材の準備)は覚えていますか?・・・」となってしまいます。
表面上だけ見ると、上記の3人は、Cカードのランクも同じ、経験本数も同じなのです。
ですが中身には大きな違いが・・・。
これらを判断する為にログが必要となるのです。
記録していないのは論外です。
口では何とでも言えますからね。
更に海外や国内の現地サービスでは、これらの確認以外にチェックダイブというダイビングレベルを現地のスタッフにはかられる判定テストのようなものがあります。
これは大体1本目に行われ、そのレベルによって潜るポイントやチームを分けたりします。
実はこのチェックダイブ、インストラクターもさせられるのです(><)。
大抵はある条件を付けられ、それを守ってダイビングができるか、とあるダイビングスキル(テクニック)ができるかどうかです。
例としては
・レギュレーターリカバリー、マスククリア、オクトパスブリージング
・水平姿勢で泳ぐことができているか、中性浮力がとれているか
・安全速度でのフリー潜降(着底前にホバリングできているか)
といった基礎的なことから
・フロートを打ち上げる事ができるか
・着底していいのはフィンの片側の先だけ
・着底禁止
といったものもあります。
これにより、目当てにしていたポイントに潜る事ができないというケースが多いのも現状です。
ですので、旅行先などでダイビングをする際は、お目当てのポイントを潜るために必要なダイビングレベルを習得してから行くようにしてくださいね。
親切な現地サービスは、先に必要なダイビングレベルやダイバーランク、経験本数、スペシャルティ等を教えてくれる所もあります。
オープンウォーターダイバーでも世界中の海で潜る事はできますが、各所にある名物ポイントについては、その限りではないことがほとんどなのです。
とにもかくにも、こういった事から、潜りに行く際は必ずCカードとログ(ログブック)両方を持っていくようにしてくださいね。
旅行などでは、申込時に最高ランクのCカードのコピーの提出と経験本数を聞かれることが多いです。
余談ですが、国家資格である「潜水士」の免許。
これがあったら、ダイビングショップで潜れるか?と聞かれると、答えはNOです。
ダイビングのCカードと潜水士免許は別物で、お互いを兼ねる事はできません。
ちなみに、潜水士免許は国家資格ではありますが、筆記試験のみ、実技試験はありません。
ですので、一度も水の中に潜ったことが無くても潜水士になる事ができるのです。
次回は、よくある疑問「泳ぎが苦手でもダイビングできるの?」 です。← ← クリック